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2013年6月19日水曜日

木村秋則さんのじゃがいも栽培

木村秋則さんについて色々調べているとウェェと思うことが少なくありません。彼はホラ吹きだし、オカルト好きだし。

そんなわけで以下のような記述を見つけた時どうなんだろうと思いました。
デメターの有機栽培をチェックしていくと、ひとつ、決定的な要因が欠けていました。わたしはキッパリいいました。
「あなた方のジャガイモが小さいのは、土の温度が低いからです」
地中の温度を測って考える
実際にデメターの畑に穴を掘って温度を測ると、わずか10センチ掘っただけなのに地表面よりも8℃も下がりました。どんな野菜も冷たいところは嫌いなのに、その冷たいところに、深さでいうと10.5センチの地中にタネを蒔いたため、ピンポン球の大きさまでしか育たなかったのです。大規模農場でタネを蒔く場合、機械の都合でそのくらいの深さになってしまうわけです。

(中略)

わたしは、彼らが10~15センチぐらいの深さにジャガイモを植えたのに対して、5センチ掘っただけの浅いところに埋めました。浅く植えるのは機械では無理なので、すべて手作業ですが、土のなかの温度がどれほど大切かを知っていれば、それは当然です。
木村秋則さんの自然栽培

これは木村さんがヴィオディナミという一種の有機栽培の認証機関であるデメターに招かれてドイツに講演旅行した時の話です(ビオディナミについては後日)。自然栽培だからじゃがいもが小さくて当然だという、デメターに対して、木村さんは育て方が悪いと指摘したんですね。これをTLにつぶやいたところ、これを読んだ道良寧子さんが
バカだなぁ。
ジャガイモを浅く植えればソラニンを生成するのに・・・ https://twitter.com/doramao/status/344464371822522368
とかかれ、ごもっともと思ったわけです。(ソラニンについてはじゃがいものソラニン中毒についてをお読みください) 

なにか変わっていることをしているのかもしれないと思っていたのですが、浅く植えてもソラニンが出ない方法についてはわかっていませんでした。しかし先日木村さんの土の学校 をパラパラ見ていたら当該の記述を見つけました。私は(おそらく道良寧子さんも)はてっきり
サカタのタネオンラインショップ:じゃがいもを育てようより

こんな感じにして浅植なのかなと思っていたわけですが、全然違いました。上のイラストのじゃがいもの種芋は切断面を下にして、芽が上になるようにして植えていますが、木村式は逆に切断面を上にし、まず茎を下に伸ばすことで芋が生える茎が地中にもぐるようにしているとのこと。

つまり旧来のやり方では種芋から地上部までの土の中で芋ができるので、深く埋めざるえないのですが、種芋のしたに小芋がなるのなら浅く植えることができます。これなら浅く植えたのも納得です。

さらにこの技術すごーく雑誌現代農業ぽいとおもったので検索したところヒットしました。

月刊 現代農業>2012年4月号>●巻頭特集 技あり! 植え方でガラリッ ジャガイモ逆さ植え しかも覆土不要!植え付けも収穫もラク、ソウカ病に強い というそのものズバリどころか、さらに一歩上行く栽培技術が紹介されておりました。黒マルチを使って、さらに土の温度を高めるなどポイント高いですね。

なお上述の『土の学校』については、このじゃがいも栽培以外、チェーンを使った水田の除草技術くらいしか見るべきところが無いので、現代農業の記事「チェーン除草機どんどん進化中」のほうがためになります。

木村さんも技術を小出しにして講演商売するよりも、どんどん公開したほうがいろんな人が工夫をして新しい技術が生まれてくるのではないかと思いますし、そのほうが百姓として本望じゃないのかなと思います。

そんじゃーね。

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